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Web of Science & JCR講習会 Q & A

Web of ScienceとEndNote Web講習会(2007年3月2日)のQ&Aです。

Q.PubMedをConnection Fileを通して検索した場合、ダウンロードできるレコード数に制限はありますか?

基本的に制限はありません。従って10,000件でも技術的には検索・ダウンロードが可能です。ただし相当時間がかかるので、途中でパソコン側がタイムアウトすることがあるかと思います。

Q.EndNoteの古いバージョンで蓄積したデータをEndNote Webに取り込んだ場合、引用回数などの情報が新たに入手できますか?

EndNoteに取り込まれた情報にAccession Numberが正しく記載され、URLをクリックした際にWoSのレコードにリンクできる情報であれば、現時点での引用回数が表示されます。

Q.EndNoteのFormat Bibliography機能を使って、他の原稿の引用情報と自分の原稿を組み合わせて、引用文献を付け直したいと思います。原稿に{Alcamo, 2005 #310}というようなEndNote登録情報があり、またEndNoteのライブラリを受け取っているにも関わらず自動生成ができません。何故ですか?(EndNoteデスクトップ版)

EndNoteのFormat Bibliographyの機能は、{Alcamo, 2005 #310} の括弧内の著者名、出版年、#以降の番号 でリンクしています。特に#以降の番号は、EndNoteにデータが取り込まれた順番で登録されるので、他の端末で作成されたLibraryに入っている番号とは違っています。その場合、下記の2種類の方法が考えられます。

 1)Format Bibliography を実行して、Library上で認識されたレコードをInsertしていく。

 

2)他のLibraryに入っていたレコードについては、Copy Pasteで今お使い端末のEndNoteに入っているレコードの番号を反映させなければなりません。例は、{Alcamo, 2005 #310}を再度Copy Pasteで認識させなおし、{Alcamo, 2005 #31}が付きました。


Web of Science と Derwent Innovations Index 講習会(2005年12月20日)のQ&Aです。

Q.著者名検索で、名のイニシャルに*(アスタリスク)をつけて前方一致にしないと検索漏れがあるでしょうか?

著者にミドルネームがあるかどうかわからない場合はもちろん、論文によっては掲載される際にミドルネームが省略されていることがありますので、ミドルネームがわかっていても*(アスタリスク)をつけて検索した方が確実です。

例:Schelling Crobie Thomas → Schelling TC  Schelling T*

また、日本人の著者にはミドルネームはないと思いがちですが、同じイニシャルの他人と区別するためにミドルネームをつけて論文を発表している場合や、旧姓を併記している場合などがありますので、前方一致で検索してみることをお勧めします。

例:

姓+名のイニシャルだけでは著者を絞りきれないときは、所属機関名(ADDRESS)等を入力して限定することができます。

Q.著者名がどのように入力されているか確認するにはどうしたらいいですか?

General Search の画面で author index をクリックします。

検索値を入れて "move to" を押すと、著者名一覧の該当する箇所を参照することができます。

ADDボタンを押すとページの下部に表示されますので、"OK"を押してGeneral Search 画面のクエリーボックスに追加します。

複数を追加することもできます。

Q.検索結果の表示件数は以前は500件まででしたが増えたのですか?

Web of Science 7.0から、検索結果を10万件まで表示できるようになりました。

以前は500件以上ヒットしたときは絞込みや年代で区切って再検索が必要でしたが、現在は検索結果を直接並べ替えて必要な部分を抽出することができます。

2005年2月17日に開催されたWeb of Science & JCR講習会のQ&A

Q: 「Web of Science」に掲載されている良質な8800誌というのは、どういう基準で何をもって選ばれているのですか? また、選ばれている雑誌の分野別一覧というのはあるのですか?

A: 研究者にとって重要と判断された自然科学分野6000誌、社会科学1700誌、人文科学の1100誌、あわせて8800誌のジャーナルが、Web of Scienceを通じて提供されています。データベースの品質を保つために、製作当初から一貫して、厳格なジャーナルの収録基準が適用されています。

出版水準を満たし、期日どおりに刊行されているかどうか、ジャーナルの掲載内容や編集方針、著者や編集委員の国際性などが考慮されますが、その中でも、どれだけ引用されているかという指標は、そのジャーナルが研究者にとってどれだけ有用であるかを直接反映するものとして、重要な収録基準のひとつとなっています。

詳しくはこちらをご覧ください。

http://www.thomsonscientific.jp/resources/selection/criteria.shtml

Web of Science (SCIE)収録誌の分野別一覧は、こちらからアクセスできます。

http://www.isinet.com/cgi-bin/jrnlst/jloptions.cgi?PC=D

Web of Scienceでは、厳選された高品質な雑誌を、100年もの長い遡及データで提供しています。京都大学では、すべての遡及データ(1900年から)で検索できますので、ぜひご活用ください。

Q: PubMed とWeb of Science がシームレスに使うことができるようになるのです か?

A: この4月中旬からMedlineがISI Web of Knowledgeのパートナーコンテンツとして、正式に搭載されることになり、シームレスなアクセスが実現いたします。Web of ScienceとMedlineの横断検索をはじめ、引用によるナビゲーションにより、医学分野の関連文献を効率よく検索していただくことができます。MedlineとWeb of Scienceのシームレスなアクセスのためには、別途契約が必要です。

Q: Web of Knowledge はどこからみることができるのですか?

A: http://www.isiknowledge.comからアクセスしていただけます。Web of Knowledgeはプラットフォームであり、コンテンツとしてWeb of Science (引用文献データベース)、Journal Ciation Reports (インパクトファクターなどの雑誌評価指標)、Derwent Innovations Index (特許データベース)が提供されています。Web of Knowledge上のコンテンツは有料です。コンテンツを購入していただくことで、利用していただけるようになります。プラットフォームとしての料金はいただいておりません。

Q: Web of Science からダウンロードしたデータは「EndNote」に入れるには、どうすれば良いのですか?

A: 検索結果のレコードにMarkをつけると、Marked Listに必要なレコードがたまってゆきます。必要なレコードにすべてMarkをつけたら、Marked Listの画面から、"Export to Rreference Software"をクリックします。EndNoteが起動し、検索結果がExportできます。この機能を使うには、EndNoteを購入して、あらかじめもっていることが前提となります。

Mark機能は、検索結果の形を整えて、出力をするときに使う機能です。Mark機能を活用すると、検索結果の出力に幅がでます。単純にプリントアウトするのでも、Web of ScienceのSummaryからするのだと、決まった形で10件ずつしかプリントできません。しかしMark機能を使えば、必要なフィールドを選んですべて一度に出力できます。またエクセルにデータをダウンロードして、引用分析などに利用することもできます。

Q: Kyoto Univ とmedの間にsameを入れたのは、どういう意味があるのですか?また、sameを入れなければどうなるのですか?

A: 著者の所属機関は、Addressフィールドで検索します。Web of Scienceは論文に掲載されたすべての著者アドレスを収録しています。「○○大学の○○学部」に所属する研究者の論文を検索したいとき、大学名と学部名の間にSameをはさみます。京都大学医学部を検索するときは「kyoto univ same med」のように入力します。UnivやMedなど、機関名をあらわす一般的な言葉は、省略されますのでご注意ください。入力してもうまくレコードが検索できないときは、弊社のヘルプデスクまでお問い合わせください。(電子メール: ts.support.jp@thomson.com)

Same演算子は、同じセンテンスの中にある二つの言葉を指定するときに使います。著者の所属機関をあらわすAddressフィールドには、その論文の著者すべての所属情報がありますが、同じ著者の所属を1センテンスとしています。ですのでSameを使うことにより、特定の大学とその学部をあわせて検索することができるのです。SameのかわりにAndを利用すると、すべての著者アドレスを対象として検索することになり、ノイズが多く検索されます。

Q: Kyoto とuniv の間にsameは入れなくてもいいのですか?

A: 「Kyoto Univ」と入力すると、この言葉の順序でならんでいるフレーズを検索します。「Kyoto same Univ」と入力すると、Address中の同一センテンスにKyotoとUnivが存在する論文ということになりますので、Kyoto Univよりも限定がゆるくなります。Kyoto UnivのほかにKyoto Pref UnivやKyoto Sangyo Univなどが検索されてきます。

Q: インパクトファクターの発案の理由と利用の注意点を教えてください。

A: そもそもインパクトファクターは、Citation Indexに収録する雑誌を選定するための客観的指標として開発されました。その後、この定量的な雑誌評価の試みは、図書館での雑誌選定作業や、研究者が自身の論文の投稿先を決定する際に有効なデータとして注目されるようになりました。また、雑誌編集の場では、競合誌との比較や編集方針の決定のための資料としても広く利用されています。

引用された回数によって雑誌の重要性を計るにあたっては、注意しなければならない点があります。雑誌タイトルごとに被引用数を合計し、それのみによるランキングを行った場合、掲載論文数が少なかったり、出版頻度の少ない雑誌が不利になります。出版規模や刊行頻度によるバイアスをある程度取り除いて雑誌を比較するために、一定期間に雑誌が引用された回数を、掲載論文数で割って平均化するというインパクトファクターが発案されたのです。

しかしそれでも、分野の異なる雑誌についてインパクトファクターによる比較をすることは無理があります。引用の傾向は、各学問分野によって異なり、したがって一論文あたりの平均被引用数も分野をまたがって単純に比較することは難しいのです。